【学習塾】集団塾で伸びる人・伸びない人
長い間塾講師のアルバイトをしていると、この人には個人指導が合っているんじゃない?と思うことが何度もあります。
私は2年以上、集団塾の講師のアルバイトをしています。
この人は通う意味がないな、と思ったことが何度かありました。
どんな人が集団指導に合っているか、合わないのでしょうか。
私の考えを紹介しようと思います。
どんなことがあったのか
私は普段中学2年生の数学の指導をしています。
中学校の定期テスト前、普段絶対に来ないような子が質問に来ました。
「こうやって解くんだよ(先週授業でやったような…)」
3日後また質問に来ました。
「こうやって解くんだよ(この前とほとんど同じ問題だ)」
次の日もまた同じ問題を持ってきました。
いや、何回も教えてるよね!?
いや、お前(私)の説明が悪いんじゃない?と思うかもしれません。
質問した子は一番下のクラスだったので、かなり丁寧に説明しましたし、大半の生徒は理解できています。
しかし、質問した生徒にとっては良くない説明だったのかもしれません。
通常は分からない問題があったら、①説明を聞く②解きなおすか類題を解く、というステップを踏むことが理解する最短ルートだと思います。
しかし、集団指導の講師に質問を持ってこられても説明するところまでしかできません。
「解きなおして分からないところがあったらもう一度質問してね」とは言いますが、一度解いた問題を本当に解きなおしているのでしょうか?
類題を渡して解かせたいところですが、アルバイト程度では探す教材も時間もないため、現実的ではないです。
そのような出来事があり、集団塾に合っていない人もいないんだなと思うようになりました。
集団塾が合っている人
一方で、集団塾で成績がぐんぐんと伸びる人もたくさんいます。
成績が伸びやすい人の特徴を紹介します。
向上心がある
授業を同じ教室で同時に受けるため、周りの人に負けないように勉強する人は成績が伸びやすいです。
同じクラスに自習室によく行く人がいると、その人に引っ張られて自習室に来る人が増える傾向があります。
自分で勉強ができる
集団指導は個人指導と比べて、ひとりひとりが面倒を見てもらえる時間は少なくなります。
なので、自分で自習室に行ったり宿題をする必要があります。
また、分からない問題を質問して自分で復習できる人は成績が向上します。
普段の授業は各学習塾のカリキュラムに沿って行われるため、分からない状態で放置されて置いて行かれる人もいました。
講師はできるだけ置いて行かれる人がいないように努めますが、完全に把握することはできないです。
なので、分からないことは分からないと言う能力が意外と大切だと思います。
コミュニケーションが苦手
コミュニケーションが苦手な人(苦手そうに見える人)は意外と成績が伸びやすいです。
休み時間中に周りの生徒がワイワイやっている中1人で前回の復習をしたり、テスト期間中に自習室にずっとこもっている人はこのタイプの人が多い傾向にあります。
実は私も昔はこのタイプの中学生でした。
こんなずっとしゃべっている奴らに負けるわけにはいかないと、内なる闘志を燃やしていました笑
実際にみんながそう思っているのかどうかは分かりませんが、コンプレックスがある人は伸びやすいのかもしれないですね。
また、このタイプの人は個人指導では辛くなってしまう可能性があるため、消去法で集団塾が合っているとも言えます。
集団塾に合っていない人
自分から質問できない
質問できない人は①面倒だからしない人と、②緊張してできない人、③何を質問したら良いのかが分からない人の3つのタイプに分けられます。
①は全く関係ない雑談のときには話しかけてくるのに、質問だけはしません。
分からない問題に遭遇した時に、答えを写して終わりという人はかなり多いです。
このタイプの人はテスト前などで本当に必要なときには質問をします。
やる気さえ引き出せば質問するようになるため、集団塾でも問題ないと思います。
②と③は個人指導へ行く方が無難だと思います。
演習中に生徒の苦手なポイントや間違えた場所を見つけてくれるため、そもそも質問する必要がないです。
もちろん、自習中に分からないことがあったら自分で持っていく必要がありますが、個人指導の方が講師との信頼関係を築けているため、質問しやすいと思います。
偏差値が45以下
成績を上げるために塾に通わせるのでは?と思うかもしれません。
ごもっともですが、授業についていけなかったら意味がないです。
実際、偏差値50→60のように伸びている人はたくさんいますが、45→50となる人ははあまりいない印象です。
授業中にうんうんうなずいている生徒でも、次の授業の小テストで0点ということもあります。
なので、集団塾で授業中に理解できていない生徒を特定することは難しい場合が多いです。
小テストで理解できていない生徒を特定しても、前回と今回の2回分教えなくてはならないので、短時間の対応では完璧に理解させることは難しいです。
また、このクラスの生徒にはこの授業は必要ないのでは?という授業も行われます。
カリキュラム通りに授業を進めないといけないので仕方がないことですが、まじめな生徒が一切意味の分からない授業を受けさせるのはとてもかわいそうだと感じることが時々ありました。
そのような人は個人指導塾で自分のレベルに合った授業を受けたほうが何倍も速いスピードで成績が上がるはずです。
このタイプの人は根本的にやる気がない人が多いです。
集団塾のメリットである、モチベーション向上の恩恵を一切得られていないという点でも、個人指導の方が合っていると思います。
模試では作戦を立てて受けさせれば、それだけで偏差値が上がります。(計算問題は必ず解き切るなど)
偏差値が上がることの方がよっぽどモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。
今回は偏差値で区切りましたが、根本的には授業についていけていない人は先生や親などに相談しましょう。
自分のスタイルにこだわりがある
良くも悪くも、集団塾では講師のやり方を徹底させようとします。
全員が同じ方法で解く方が効率的に指導できるからですね。
「前にこう解けって言ったじゃん」「やり方が違う」という割と理不尽な指導をする人もいるので、自分のスタイルで結果を出しているなら、集団塾(個人指導も)で授業を受ける必要はないです。
逆に伸び悩んでいたり、さらに上を目指したい場合は、自分のスタイルを手放さなくてはならないということは頭に入れ解く必要があると思います。
何のために通ってるの?
私は中学生の集団指導をしていますが、何のために塾に通ってるの?と思う生徒が何人かいます。
例えば、授業中に仲が良い友達と話し始めたり、テスト前でも全然勉強しない人などです。
中学生なので多少は仕方がないのかもしれないですが…
そんな人たちをやる気にさせることも仕事の一つだとは思いますが、限度があります。
現実的に短い時間で全員と話すことは、私のようなアルバイトでは不可能だと思います。
社員は社員で、電話対応などで忙しいので難しいです。
しかし、全員は無理でも助けを求めてきた人に助言することは可能です。
がっつり話したいなら面談を組むことも可能だと思います。
なので、今までの自分を変えたい場合は勇気を出して信頼できる先生に相談してみてください。
断る人はいません。特にあなたの信頼する先生なら。
普通の中学生なら、学力で人生の3分の1くらいは決まると考えられます。
高校生なら半分くらい決まります。
高校生になってから中学生分の遅れを取り戻すことはかなり大変です。
大学に進学した後に全く違う分野の進路に進むことはほぼ不可能です。
なので、中学生・高校生は人生の重要な分岐点であると思います。
後になって後悔しても仕方がないです。
自分の人生なので自分で動きましょう。
まずいと思ったら信頼できる大人に相談してください。
しかし、中学生ではこの重要性を理解している人は少ないと感じます。
このページを見てくださっている中学生の保護者の方がいらっしゃったとしたら、ぜひ説得してみてください。
その説得が子どもの人生を変えるかもしれません。
最後に
説教っぽい文章になってしまってすみません笑
皆さんの塾選びや、心機一転の機会になると幸いです。
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